唐茄子[落語関係]
(2009-08-21 23:27:48) by くろひつじ
<画像:CA390387>
かぼちゃの事を唐茄子といったりするそうです。
関西の人は「なんきん」といますね。
上の画像は川口屋の店先になっている唐茄子です。
さて、唐茄子というとやっぱり(?)落語。
「唐茄子屋政談」
とても良〜い話で、僕の好きな演目の一つです。
どんなストーリーかというと
何一つ苦労をしらない大家の若旦那、吉原で道楽三昧の末、両親、親戚一同に大口をたたいて勘当され初めて自分の無力さに気がつき、「自分をだれも相手にしてくれないもう死んでしまおう」
と川に身を投げようとしたところを偶然とおりかかった叔父さんに救われるところから始まります。
この若旦那はめちゃくちゃダメ人間でとにかく弱い。
それでも叔父さんをはじめ周りの人達の暖かさを受けながら、努力や働く尊さを知っていきます。
そして裕福だった自分が思いもよらなかった、自分なんかよりももっと苦しい中で一生懸命に生きている人達を目の当たりにすることになります。
それがきっかけで事件が起きる。。。
一言でいってしまえば、弱い本当にどうしようもない若旦那の成功、というか更生物語。
弱さ故に普通の人が当然にできる仕事も若旦那にはものすごく過酷なものとなり、また弱さ故にそれに押しつぶされてしまうが、叔父さんをはじめとした周りにいる人の人情がとても暖かくそれを助け、若旦那は真人間に変わっていく。
これって自分で商売をはじめてすっごく苦労してきたような方には、自分と若旦那がかさなってみえたりするんじゃないかな
事業とかを始めた頃、自分が未熟だった故にうまくいかなかった事、その時人に受けた暖かさをおもいだして泣けてくるかも。。。
何しろめちゃくちゃ良い話なので一度は聞いて欲しい噺です。
とくに事業を自分で立ち上げて頑張ってきた方には初心を思い出すような良い機会になるかもしれませんよ。お勧めです。
さて、と、ここで今月最終日曜に迫りました、桂笑生独演会!!
今回の演目はそう!「唐茄子屋政談」!!
これは聴かないといかんでしょう〜
<画像:syosyo-vol5>
笑生さんは唐茄子屋をいったいどのように表現してくれるのでしょうか?とても楽しみですね〜。
弱々しい若旦那なんかはかなり良い感じになると思うな〜
きっと笑生さんらしい素敵な唐茄子屋になるでしょう。
個人的には笑生さんはどんどんこういった大物の演目を振り回して欲しいな〜と思っていますので
「唐茄子屋政談」をかけるというのを知った時は嬉しかったです。
笑生さんは間違いなく実力はありますし、もっともっと無理めな演目でもやり切れるとおもうのです。
笑生さん、謙虚でまじめで、その人柄がよくあらわれた芸でホントに素敵です。
でもむしろ笑生さんには、もっと根拠の無い自信というか、なんというかそんなオーラみたいな押し切っちゃう感というか、そういう部分がもっとあってもいいような気がするんです。
実力に見合った自信を外にだすようなら、なんていうんですか「化ける」ってやつになるような。
なんて、なんも知らんくせに生意気な事を書いてしまって申し訳ないです。
しかしそれでも言わせていただくと、オーラを出せるようになってから大物を振り回すのではなく、オーラを出せるようにちょっと無理目な物を強がってでも振り回す、これをするからこそ身につくのではないかと思うんですよね。
だから笑生さんには過去の名人といわれた方々が得意としていたような大物演目をばんばん振り回して欲しいと思うんです。
そのうちに笑生さんが内に秘めている自信が表にも出てくるようになるんではないかな、と。
だからこそこの「唐茄子屋政談」は本当に楽しみです。
ホントに生意気な事を書いてしまって関係者の方がみていたら本当に申し訳ないです。
まぁ結局のところ何がいいたいかといえば、今回の独演会は聴きにこないと損ですよ!是非皆さん一緒に行きましょう!
と、いう事です。
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